BUMは、 築およそ140年という歴史をもつ古民家が、新たな命を吹き込まれて生まれ変わった複合施設として 機能するレストランです。カフェレストラン、ヘアサロン、そしてギャラリーが一体となったこの空間は、単なるお店という枠を超えて、人々の心に触れる場として存在しています。

この場所を立ち上げたのは、夫婦である養安明朗さんと美緒さん、そしてお二人の友人で美容師の井上拓耶さん。三人の情熱とセンスが融合し、この村に新たな風を吹き込んでいます。

明朗さんと美緒さんは、かつて大阪市内の同じ飲食店で働いていました。仕事を通じて出会い、やがて夫婦となった二人は、北浜のカフェスペースを間借りして「napoff」というスパイスカレー店を始めます。お店は口コミで話題を呼び、順調なスタートを切りましたが、コロナ禍によって状況は一変。来客数は激減し、生活そのものを問い直すような日々が続いたそうです。

そんな中で芽生えたのが、「本当に自分たちらしい暮らしと仕事を見つけたい」という思い。そこで選んだ新天地が、自然と人の温かさが残る千早赤阪村。移住という大きな決断でしたが、この選択が新しい道を切り拓くきっかけになりました。

その思いに共鳴したのが、長年の友人であり美容師でもある井上拓耶さん。彼もまた「都会にはない価値をつくりたい」という願いを持ち、明朗さん夫婦とともにこの地でヘアサロンとカフェレストランを開業することを決意しました。広々とした空間を生かし、ギャラリーも併設され、アートや音楽の展示など、感性を刺激する場にもなっています。

BUMの料理は、スパイスカレーを主役としたコース仕立てのメニュー。どの料理も香り高く、スパイスの個性が絶妙に重なり合っています。表面的な模倣ではなく、深い理解と敬意を持って作られている印象を受けるのは、その裏にある努力と経験があるからでしょう。

明朗さんたちは、ただスパイスを使うだけでは本物の味に届かないと感じ、自ら南インドへ渡航。現地の家庭に滞在し、食堂の厨房に立ち、伝統的なレシピや調理法を学びました。料理の背景にある文化や物語に触れることで、自分たちの料理にも確かな土台が築かれたのです。

BUMは、ただ食べる、ただ髪を切る、ただ見る――そうした一方向の行為ではなく、人と人が交差し、新たな発見が生まれる場。その深みが、この場所の魅力を一層際立たせています。



　

今回はBUMを紹介しました。

旅行やお出かけにピッタリですし、 一生の思い出に残る名スポットですので是非訪れてみてください。

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