つば甚

つば甚（つばじん）は、金沢で最も歴史のある老舗和食店として知られています。金沢駅からおよそ3キロ離れており、車なら15分ほどで到着します。加賀百万石の文化が息づくこの地で、伝統を守りながらも季節ごとの味わいを大切にした加賀料理を提供しているのが魅力です。料理の一品一品には、旬の素材を活かした繊細な技が光ります。

その格式の高さから、初代内閣総理大臣である伊藤博文も訪れたという逸話が残っています。歴史の重みを感じながら味わう料理は、まさに特別な体験といえるでしょう。

また、料理に合わせて北陸三県から厳選した8種類の和酒を楽しむことができます。ここでしか出会えない味わいが揃っており、地元の食文化を五感で堪能できるのが魅力ですね。

伝統と洗練が調和する空間で、金沢ならではの味とおもてなしをゆっくりと堪能できる――つば甚はそんな特別な時間を演出してくれる名店です。



　

金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館は、金沢市が運営する現代アートの拠点として国内外から高い注目を集めています。円形の建物が印象的で、外からでも作品を楽しめるように設計されているのが特徴です。アートと日常が自然に交わる空間として、市民や観光客が気軽に訪れることができる開かれた美術館です。

館内では、現代美術を中心とした多彩なコレクションを展示しており、国内外の著名なアーティストの作品に触れることができます。アート初心者でも親しみやすい展示構成になっているのも魅力ですね。

さらに、来館者向けの情報や展覧会スケジュール、イベント案内、教育普及プログラムなども充実しています。大人から子どもまで幅広く楽しめる体験型の企画が多く、訪れるたびに新しい発見があります。

芸術をより身近に感じ、創造の世界へと導いてくれる場所――それが金沢21世紀美術館。アートと人をつなぐ金沢の象徴的なスポットです。



　

妙立寺

妙立寺（みょうりゅうじ）は、金沢市にある日蓮宗の寺院で、その独特な構造から「忍者寺」という愛称で親しまれています。名前の通り、まるで忍者屋敷のような巧妙な仕掛けが随所に隠されており、訪れる人を驚かせます。外観は二階建てに見えますが、実際には複雑な階層構造を持ち、隠し通路や階段、迷路のような回廊が張り巡らされています。

寺の中には、落とし穴の役割を果たす賽銭箱や、床板をめくると現れる隠し階段など、敵の侵入を防ぐための工夫が随所に見られます。特に、金沢城へとつながっていたとされる井戸は伝説的な存在で、戦国時代の知恵と技術を今に伝える貴重な遺構です。

これらの仕掛けはすべて防衛のために作られたものであり、加賀藩の歴史や当時の建築技術を知るうえで非常に興味深いものとなっています。観光客にとってはまるで迷宮のような体験ができる場所ですね。

静かな佇まいの中に秘められた驚きとロマン。妙立寺は、金沢の歴史と知恵を肌で感じられる不思議な寺です。